本日は伊豆急行線が伊東駅を出て最初に停車する南伊東駅をご紹介します。旧地名は鎌田でありましたが、鎌田駅とせず南伊東駅としたのは伊東温泉を中心とした伊東の街がこの先大きくなることを願って南伊東駅とした様です。
南伊東駅は特急通過駅で、一線スルー構造となっています。海側の1番線が直線の本線、2番線が分岐側となっています。写真は伊東方の出発信号機ですが、1番線、2番線どちらからも出発出来る様になっています。
駅中心部から川奈方の出発信号機を見ると、やはりどちらからも出発出来る様に2本立っています。
また伊豆急行線は伊東-伊豆急下田を走る私鉄ですが、伊東駅はJR東日本の管轄です。
荒天などで伊東線が運転を見合わせ、伊豆急行線が運転を再開したタイミングなどでは伊豆急行線の列車が伊東駅構内に乗り入れることが出来ません。
そうした場合伊豆急行線はここ南伊東駅が折り返し駅となりますので、普通電車しか止まらない駅ですが列車運行上は重要な駅となります。
冒頭のキンメ電車は下り電車が海側を走り、鉄道の原則通り左側通行でした。しかしこの写真の様に上り電車が海側を走る右側通行が発生するのが一線スルー構造です。
分岐器の一番線側が直線となり速度制限を受けませんので、列車交換が発生しない場合1番線を優先的に使用している様です。
駅名標。伊東温泉競輪の施設がある為副駅名が設定され、伊東温泉競輪を舞台としたアニメ「りんかい」のイラストが掲出されています。
改札、出札窓口はホーム下側の駅舎の中にあります。特急通過駅ですが、伊東市内にあり乗降客数も多い為有人駅となっています。
駅舎は築堤の上にある線路の脇にあり、階段で繋がれています。駅周辺は伊東の街の南側という雰囲気の場所にあり、開けた印象です。駅舎は開業当時からのものの様です。
駅名の「南伊東」の文字も取付方法などから昭和36年の開業当時のものと思われます。タイルを張った意匠と併せて開業当時の雰囲気を残す駅舎です。
開業当時といえば伊豆急行線の出発式は伊東駅で実施されましたが、起工式、竣工式が行われたのはここ南伊東駅です。伊豆急行線の起点は伊東駅ですが、伊豆急行線の影の起点とも言えそうです。
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